大阪府豊中市庄内西町にあるふじくら整骨院では患者様のお話にきちんと耳を傾け症状の根本原因は何かを探し治療してまいります

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2018-11-16 14:20

医学の常識の変化


*脂質異常症(高脂血症)のマニュアル変化*
 血中のコレステロールや中性脂肪が一定の基準より増加する状態を脂質異常症といいます。

 コレステロール値には(1)総コレステロール(2)善玉-HDL コレステロール(3)悪玉-LDL コレステロールと3つの値があります。
常識が非常識に?
 近年、「脂質異常症」の診断基準がどんどん変化してきました。呼称まで変わり、それに伴い投薬対象者も変化しています。つまり以前の常識が非常識にもなっているということです。
その変化を簡単に***

[1]15年程前まで
 総コレステロール値が高いだけで高脂血症とされていました。善玉、悪玉の値に関係なく220mg/dl 以上が診断基準です。
[2]15年程前から
 善玉-HDLコレステロール値は高い方が良いという考えがスタンダードとなり、「高脂血症」と呼ばずに「脂質異常症」に呼称が改められました。又その考えに伴い、総コレステロールの多少の異常値より、悪玉-LDL コレステロール高値を服薬の対象とすべきという流れになりました。
[3]5年程前より
 善玉が高くて、悪玉も高ければ問題であり、大切なのは善玉と悪玉の比率(悪玉➗善玉=L /H 比)だと考えるのがスタンダードになりました。
つまり[1].[2].[3]と概念が変化することにより投薬対象者も変化し、服薬しなくても良い人が服薬していた事になります。(逆も有り)
本当に服薬の必要があるの?
*日本人間ドック学会 新基準値を発表
 今までの概念を覆す新基準値を2015年に発表しました。男女年齢別の基準値で、上限値が凄く上昇しています。しかしまだ臨床でゴールデンスタンダードにはなっていません。
*アメリカ保健福祉省
 「コレステロールの摂取制限はする必要なし」
 
 これまで卵、エビなどコレステロールが多いものを食べ過ぎると血中コレステロール値が上昇し心筋梗塞などのリスクが上がるといわれてきたものを覆す発表です。2015年より日本でもコレステロール摂取目標量を廃止しています。
この考えからすると、益々服薬対象者が減る事になります。それどころか服薬も、摂取制限もしなくても良い。?
因みに、これらに関する薬の日本での市場は2000億円以上!!
日本人間ドック学会の基準値が臨床基準になると服薬対象者がかなり減り、市場も数百億円以内に収まるそうです。
この先も上記の概念はまだまだ変化すると私は考えています。
 だって「血中コレステロール値は高い方が長生きする」(日本脂質栄養学会)って疫学調査まであるのですから。
   今まで当たり前であったことが
   「今日の常識が明日の非常識に!」
医学の世界は営利目的の営利企業、製薬会社によって大きく動かされています。しかし最近は、情報の多様化により営利以外の動きも増えてきています。
今後も「医学の常識の変化」と題して本当の医療は何処にあるのか?考えていきたいと思います。
        鍼灸師 山田