ー医学の常識の変化ー
#認知症治療薬について
[日本では、まだまだ開発し保険処方するの?]
*認知症の種類
1.アルツハイマー型認知症
2.脳血管性認知症
3.レビー小体型認知症
認知症の多くを占めるアルツハイマー型認知症。日本以外の国々でも認知症の最大の原因となっていますが、「認知症の進行を遅らせる薬」はあっても「認知症を治す薬」は存在しません。そんな中アメリカの製薬大手メルク社(日本MSD )は認知症治療薬の新薬の開発を中止しました。(一部の認知症新薬は開発を継続中) 治験の段階で効果的ではないとされた為です。又、過去10年間に医療先進国(米、独、仏、スイス、英、日)で実施されたアルツハイマー型認知症治療薬の開発実験は99%以上が失敗しているそうです。
上記製薬会社が開発を止めた理由は、膨大な開発コストの割りに、治療効果が薄い為です。効果的ではないとお金になりません。
さらにフランスでは、日本でも服用されている認知症治療薬の4種類(アリセプト、レミニール、リバスタッチ、メマリー)を、本年8月より医療保険適応外としました。薬の有効性が不十分と判断された為です。日本では、この4種類の処方数はまだまだ増えています。(ご老人が増えている為) フランス保険省は7年も前から有効性が低いと考え、2016年、効果不十分と評価され、今回の決定となったのです。
日本では、認知機能の指標では効果があるとされている為、今後も保険処方は継続すると考えられています。
誰でも年齢と伴に老化します。認知症治療薬の服用有無に関わらず自然に認知機能は低下します。その為、本来の「認知機能の進行を遅らせる」効果は少なからずある様ですが、「効果無し」と判断されてしまいがちです。
しかし数年前から変化のある医療先進国の動向と、日本の動きには差があるのは事実です。
日本において医療は重要な産業であり、認知症治療薬もドル箱である為、世界の動きに付いていかないかも?